海外リゾート散骨セレモニー~冬のフィンランドでの散骨~

執筆者:Tomo

海外リゾート散骨セレモニー~冬のフィンランドでの散骨~

目次

フィンランドで散骨

今年の2月、散骨を行うために「フィンランド」を訪れました。
ヘルシンキの昼間の気温は-10度。
連日雪も疎らで、思ったよりも冷え込まなくて幸いでした。

そして、ご遺族の方から預かった大切な遺灰を「ヘルシンキ近海」で散骨しました。
散骨セレモニーはとても穏やかに行われ、献花やお酒を撒いたり、またご遺族の方の要望で【モーツァルトのクラリネット協奏曲第二楽章】の生演奏も行いました。

故人様とご遺族の方にとって、想い出深い場所であったフィンランドで、故人様が永遠の眠りにつくことができたことはとても素敵で幸せだったと思います。さらに私たちがそのエンディングのお手伝いをできたことは光栄でした。

そして無事に散骨セレモニーは終了したのですが、そこまで辿り着くのにたくさんの事件?がありました。
今回はフィンランドでの散骨セレモニーまでに至る経緯や、体験したことをご紹介します。

予約していた航空機が欠航?

昨年の12月末にお客様から「フィンランドで散骨して欲しい」とのお問い合わせがあり、ご遺族の方と打ち合わせをして、今年の2月初めに散骨セレモニーを実施することを決定しました。

その後、必要な書類を用意していただいたり粉骨を行ったり、また散骨セレモニーの内容を入念に確認していました。

フィンランド行の航空券も購入し「さぁあとはフィンランドへ出発だ」と思っていた矢先、出発の一週間前に「フィンランド右派連立政権が計画する労働市場改革と社会保障制度の縮小に抗議し、労働者約29万人が2月1日と2日にストライキを実施する」との発表があったのです。
また「航空便は大半が欠航となるほか、多くの店舗が休みになるだろう」ともありました。

「え、ちょっと待って、2月1日って出発日ドストライクじゃん、、、」とかなり動揺しました。そして時差の関係で、ちょうどヘルシンキに到着する日でもあったので、なんとかストライキを見送ってくれないかと切望しました。

その後ストライキに関する情報は更新されなかったのですが、出発の2日前になって、ついにフィンエアー(フィンランドの航空会社)から、「2月1日と2日に航空機の予約をしている人はキャンセルか渡航延期をしてほしい」とのお知らせが来てしまったのです。
さすがに直前過ぎるのでは?と思いました。

そしてご遺族の方にストライキの件と「もしかしたら散骨セレモニーが数日延期になってしまうかもしれません」とお伝えしたところ、快く了承していただけたので安心しました。(ありがとうございます)

とりあえず2月1日のフィンランド到着は諦め、せめて翌日にでも辿り着きたいと思い、航空機の代替便を探しました。
色々と探しているうちに「日本→イギリス→ドイツ→フィンランド」という、なんとも言い難い乗継便が出てきたのです。しかし背に腹はかえられない、選択の余地なしです。

そして、2月1日にまずはイギリスへ出発、一泊滞在し、翌日ドイツのフランクフルト空港を経由し、夕方にようやくフィンランドに到着しました。
着いた時は「やっとやっとフィンランドに来れた」という充足感がありました。

思い返してみると、なかなか経験できないことだと思います。そもそも日本では、ストライキというものは日常的にほぼ発生しませんし、あったとしても実際に関わることも少ないでしょう。

何よりも、ご遺族の方からお預かりした大切な遺灰を守り、無事にフィンランドで散骨を実施できたことは喜ばしい限りです。

フィンランドのストライキ事情

去年の11月から今年の春にかけて、フィンランドではストライキが頻発していたそうです。

後にわかったことですが、私たちが訪れた2月初めには、ストライキの影響で国内の主な空港が貨物と人の輸送を停止したため、結局フィンエアーは約550便が欠航だったようです。また国営鉄道VRや地方の交通機関もストライキ行いました。
確かに、VRは運休、トラムも走っていませんでした。

そして今回のストライキは、政治に向けた「政治的ストライキ」で、新政権による労働政策への反対を訴えるものだったのです。フィンランド国営放送によると、政府が掲げている労働政策で「有給でとれる病気の休暇のうち最初の1日は賃金を支払わないこと」「子供の数に応じた失業給付の増額を廃止」「特別な理由なく雇用者側が労働者を解雇できるようにすること」という3つのことに、強い反発を招いているそうです。
また政府による「政治的ストライキを行える期間を1日だけに制限する」という提案が改革案の中に含まれていて、その制限法案もストライキが行われる理由のひとつです。

日本では馴染みがありませんが、フィンランドでは業界ごとに「労働協約」というものがあります。この労働協約は、各業界の労働者の権利を守るために存在しています。

日本の労働組合は企業別が中心ですが、フィンランドを含む欧米諸国では、労働組合は職業や産業別に組織されている場合が多いのです。そして強いリーダーシップをとって、雇用者側と対決するという姿勢です。

私たちは航空機に乗れない、列車に乗れないといったトラブルに遭遇しましたが、フィンランド国民は決して「誰かを困らせたい」「誰かを責めたい」と思ってストライキを実施しているわけではありません。あくまでも政府に圧力をかけ、今何が起きているかを周知させたいだけなのです。

海外リゾート散骨セレモニーの参加~注意点

フィンランドのストライキに遭遇したことを始め、その他にも事件がありました。

ヘルシンキでの散骨セレモニーが無事に終わり、少し観光もしようと思い、ヘルシンキから列車で約2時間のところにある「タンペレ」という街に行ってみました。

そして荷物を置くために、予約したホテルに到着したのですが、なぜかドアが開きません。ドアの近くのcallと書かれたボタンを押しても誰も出ません。そう、そこはフロント自体がない無人のホテルだったのです。(ちなみにオメナホテルというところです)

通常ホテルでは、宿泊情報が書かれた紙やスマホの画面を見せてチェックインできますが、そのホテルでは「ドアコード」というものが必要になります。
「後ほどドアコードをお知らせます」と予約時にメールが来ていたのですが、待っていてもメールは一向にも来ません。不安になりすぐにホテルにメールしたところ、1時間後くらいにドアコードが送られてきたので、なんとかホテルに入ることはできましたが「最悪この極寒の中で野宿かも?」と少し覚悟を決めていました。
無人ホテルには注意が必要です。

弊社の海外散骨セレモニーのお立合いを希望される方は多くいます。

そしてお客様自身で現地まで来ていただき、散骨セレモニーにお立ち合いいただくことは可能となっております。
しかし、基本的に「散骨代行」というご提案をさせていただいてるので、現地でのご案内、航空機やホテルなどの予約代行には対応していません。お客様自身で行っていただいてます。

今回お話した、航空会社によるストライキやホテルでの事件などのように、海外では予期せぬ事態が起こり得る可能性があります。
そのため、散骨セレモニーのお立合いで来られる場合、また供養として散骨された場所を訪れる際には十分に注意しましょう。
不安なことやわからないことがありましたら、弊社までお気軽にご相談ください。

そして、今月末には常夏の海「セブ島」での散骨セレモニーを実施予定しています。
まずは何事もなく、予定通りにフィリピンに到着できればと思います。

まとめまとめ

1.弊社は今年2月にフィンランドで散骨セレモニーを実施した

2.フィンランドのストライキの影響で予定していた航空機に乗れず、イギリスとドイツを経由してフィンランドに到着した

3.今回のフィンランドのストライキは、新政権による労働政策への反対を訴えるものだった

4.弊社は散骨代行というご提案をさせていただいてるので、現地でのご案内、航空機やホテルなどの予約代行には対応していませんが、お客様自身で現地に足を運ばれ散骨セレモニーへ参加することは可能です

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