フィンランド・シポーンコルピ国立公園で行う静かな森林散骨
フィンランドの首都ヘルシンキから車で約30〜40分の「シポーンコルピ国立公園」は、深い森と澄んだ空気に包まれた場所で、「森林散骨」ができる「海と森のセレモニー」の海外リゾート散骨エリアのひとつです。
・フィンランド散骨【https://sea-forest-ceremony.com/finland】
公園内には背の高いスプルースや松が立ち並び、季節ごとに色を変える草花や湿地、小川のせせらぎが静かに続いています。まるで何時間も森の奥へ進んだかのような落ち着いた空気が広がり、訪れる人の心を穏やかにしてくれます。
シポーンコルピ国立公園は、フィンランド政府の機関「Metsähallitus」により管理されています。弊社では、この公園で森林散骨を行うために、同機関から正式な許可を受けています。散骨に関して法的にも安心して実施でき、静けさに満ちた自然の中で最期のお見送りの時間を過ごせます。
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散骨後に楽しむシポーンコルピ国立公園のハイキングコース
散骨セレモニーを終えたあと、時間や気持ちにゆとりがあれば、公園内のハイキングコースへ足を向けてみるのもおすすめです。
シポーンコルピ国立公園には、1~5kmほどの歩きやすい道から、10kmを超える本格的なコースまで、いくつもの散策路があります。
なかでも「カルキンポルッタヤンポルク(Kalkinpolttajanpolku)」は歩きやすく景色も楽しめるコースです。約4.9kmの道のりで、なだらかな林道と岩場が交互に現れ、途中の小さな展望スポットからは東部ヘルシンキを見渡すことができます。ゆっくり歩けば1時間半ほどで、森の色彩が季節ごとに移り変わる様子を楽しめます。
時間や体力に合わせて選べる短めのルートもあり、「Byabäcken自然歩道」や「Korvenporttiコース」は1時間前後で歩けます。小さなお子さまやご年配の方でも無理なく楽しめ、歩いている途中で野生のベリーやキノコを見かけることもあります。
森を歩く時間は、散骨セレモニーの後を静かに過ごすひとときになります。ゆったりとした時間の中で、心が少しずつ落ち着いていくでしょう。
クーシヤルヴィ湖とスモークサウナで味わうフィンランドの自然文化
ハイキングで体を動かしたあとは、公園の西端近くにあるクーシヤルヴィ湖(Kuusijärvi)へ立ち寄るのもいいものです。夏は湖畔のビーチで泳ぐ人の姿があり、冬には氷を割って水に入る「アヴァント(氷水浴)」を楽しむ人々で賑わいます。
湖のそばには、ヘルシンキ近郊では唯一といわれる薪焚きのスモークサウナあります。スモークサウナは煙で満たした室内を換気してから入る伝統的なスタイルで、香ばしい木の香りと柔らかな熱気が体を包みます。スモークサウナは煙で満たした室内を換気してから入る伝統的なスタイルで、香ばしい木の香りと柔らかな熱気が体を包みます。十分に温まったら、湖へダイブ。冷たい水が肌を引き締め、頭の奥まで澄みわたるような感覚になります。
セレモニーの余韻を抱えながら、この「温」と「冷」を交互に味わう時間は、気持ちを静かにほぐし、自然の中で過ごす心地よさを一層深めてくれます。湖畔には焚き火台や野外調理設備もあり、コーヒーを淹れたり軽食をとったりして、地元の人のようにゆったりと過ごすことができます。

シポーンコルピ国立公園で故人を偲ぶ再訪の旅
森林散骨の日からしばらく経って、季節を変えてシポーンコルピを訪れる方もいます。最初に来た日は森が青々としていたのに、次に訪れたときには黄金色の落ち葉が一面に広がっていたり、雪が林を静かに覆っていたりします。森は訪れるたびに表情を変え、その景色の中を歩くと、初めての散骨セレモニーとはまた別の気持ちがわいてきます。
再訪のきっかけは人それぞれです。命日の節目に合わせて来る方もいれば、旅のついでに立ち寄る方もいます。公園の小道を歩き、湖の水面を眺め、その場の空気を吸い込むことで、遠く離れていても故人とつながっているような安心感を覚える方も少なくありません。
シポーンコルピ国立公園は、一度きりの散骨の場ではなく、何度でも訪れたくなる森と湖の風景が広がります。散骨の日はもちろん、その後の時間の中でも、この森は変わらず静かにそこにあり続けます。季節や天気によって姿を変える景色と、そこで過ごす穏やかな時間が、訪れるたびに新しい想いを心に残してくれるはずです。