海外散骨事情~オランダ編~

執筆者:Tomo

海外散骨事情~オランダ編~

目次

オランダの散骨文化とその背景

近年、日本やヨーロッパ諸国で「散骨」が広がる中、「オランダ」でも伝統的な墓地埋葬や納骨に代わる新しい供養方法として、散骨が注目を集めています。

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その背景には、都市部の人口密度が高まり、墓地のスペースが限られてきたという事情があります。従来の墓地埋葬を維持することが難しい状況の中、自然と一体化する散骨を選択するようになりました。

オランダは、美しい自然風景や環境への意識が高い国として知られています。オランダには自然や環境との調和を重視する文化があり、「自然と共に生き、最期は自然へ還る」という考えが、多くの人々に支持されています。散骨は、そのような需要に応える形でも広がりました。

また、海や川などの水辺への散骨が人気を集めていますが、これには規制が設けられており、環境保護への配慮が求められます。散骨を行う際には専用の許可を取得し、自然環境に悪影響を与えない場所や方法を選ぶことが義務付けられています。

オランダにおける散骨の規制と許可

オランダでは、散骨に関する法律が比較的寛容ですが、すべてが自由に行えるわけではありません。法律の適用は自治体ごとに異なり、散骨を希望する場合には許可や具体的な手続きが必要になることがあります。

・許可の必要性


公共の場所や自然保護区で散骨する際は、自治体から事前に許可を取得する必要があります。特に、人が多く集まる公園や公共の水域での散骨には、地域の規制が厳しく適用されることがあります。一方、私有地で散骨を行う場合は、土地所有者の許可を得ることで手続きが簡略化されます。

・散骨可能な場所


オランダでは、以下のような場所での散骨が許可されています。

自然保護区…広大な緑地や森林地域。c
海や湖…環境に配慮した散骨が条件。
散骨庭園(ストロイヴェイデン)…墓地内に設置された散骨専用エリア。

ただし、これらの場所での散骨は、地元の自治体が設けた規則に従う必要があります。

・記録と証明書


散骨を行う際には、死亡証明書や火葬証明書などの必要書類を提出し、自治体や関連機関から正式な許可を取得することが求められます。また、散骨の記録を残すため、証明書を発行する業者も存在します。

オランダの散骨許可証

こちらの画像は、弊社が実際にオランダでの散骨を行う際に取得した正式な散骨許可証です。この許可証は、オランダの国家森林管理局(Staatsbosbeheer)から発行されたもので、今回の申請により、2024年11月25日から27日までの期間において、ハーグの森(Haagse Bos)での散骨が許可されました。

・許可証の条件(翻訳)


許可証には、散骨を行うにあたり厳格な条件が定められています。
内容は以下の通りです。


1.申請者は、散骨に立ち会うすべての関係者が本条件を遵守する責任を負い、可能な限り事前に条件を周知する義務があります。


2.散骨の日時および場所は、オランダ国家森林管理局(Staatsbosbeheer)との事前協議により決定されます。


3.散骨時およびその後の訪問時に、散骨地やその周辺に変更を加えることは禁止されています。標識、記念碑、柵、花、キャンドルなどの設置・放置は認められず、植生を損傷することや騒音を発生させることも禁止されています。また、小道、荒地、湖や川などの水域での散骨は行えません。


4.散骨地への訪問は、指定された敷地の開場時間内に限られます。


5.国家森林管理局は、設備工事や管理作業を実施する際に、事前通知を行う義務を負いません。


6.申請者が条件を遵守せず、国家森林管理局の財産に損害を与えた場合、オランダ民法第6:96条第2項に基づき、その損害を補償する責任を負います。




弊社「海と森のセレモニー」では、現地の法律を遵守し、適切な手続きを経た上で故人を自然に還すお手伝いをしております。

オランダの散骨文化がもたらす課題

オランダでは散骨文化が広がる一方で、いくつかの課題もあります。これには、環境保護とのバランスや社会的な受け入れ、家族間の合意などが挙げられます。

・環境への配慮


オランダは環境意識の高い国ですが、散骨が環境に与える影響についての懸念もあります。そのため、自治体は散骨可能なエリアを指定し、ルールに基づいて散骨を行うよう管理しています。また、完全に自然分解可能な骨壺を使用するなど、環境負荷を軽減する取り組みも進んでいます。

・社会的な受け入れ


散骨は新しい供養の形として注目されていますが、伝統的な宗教観や文化価値観を持つ人々にとっては馴染みのない方法です。特に高齢者層の中には、従来の墓地埋葬にこだわる人も少なくありません。

・家族間の合意


散骨は故人の希望で行われることが多いですが、家族全員が同意するとは限りません。散骨の場所や方法について意見が分かれるケースもあり、事前に家族間で十分な話し合いを行うことが重要です。

オランダの代理散骨~海と森のセレモニーにお任せ

オランダの散骨文化は、環境保護への配慮を意識した新しい供養の形としても注目を集めています。自然と一体となるこの文化は、故人を偲ぶ新たな方法として影響をもたらしています。

そして自治体や土地管理者との連携を強化し、多くの人々が安心して散骨を行えるよう、今後も取り組みが続けられるでしょう。

弊社「海と森のセレモニー」では、オランダでの代理散骨経験があります。

現地の法律や規則に従い、必要な散骨許可を取得した上でセレモニーを実施しています。美しい自然環境の中で故人を偲ぶセレモニーを提供し、ご遺族の大切な時間をサポートいたします。

オランダでの散骨をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
「自然と共に生き、自然へ還る」というオランダの哲学を取り入れた供養の形を実現してみませんか?

まとめまとめ

1.オランダでは自然と一体化する散骨が新たな供養方法として注目されている

2.オランダで散骨を行うには、自治体ごとの規則に従い、公共の場所や特定エリアでの散骨には許可が必要

3.「海と森のセレモニー」は、オランダ国家森林管理局の許可のもと、適切な手続きを経てハーグの森での散骨を実施した

4.オランダで広がる散骨文化には、環境保護や社会的受け入れ、家族間の合意といった課題が伴う

5.海と森のセレモニーでは、オランダの法規制を遵守した美しい自然環境での代理散骨を提供しています

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