お盆の期間は地域で異なる?~2024年のお盆のスケジュール
先祖の霊を供養する行事として日本全国で行われ、夏の風物詩ともいえる「お盆」。
最近、お盆用品が売られているのをよく見かけます。
世間一般的には、お盆休みにあたる期間に実家に帰省し、お墓参りや灯篭流しなど、お盆行事に参加される人も多いのではないでしょうか。
またお盆は地域によって時期が異なります。
全国的には「旧盆」である8月15日前後とされていますが、東京や神奈川の都市部(一部地域を除く)、静岡県浜松市や磐田市などでは「新盆」である7月にお盆を行うところもあるのです。
お盆の時期が異なる理由は、明治時代に行われた「改暦」が関係しているそうです。
改暦は明治時代に暦の国際基準化を目的として行われました。改暦に伴って日本の各行事は30日遅れとなり、もともと旧暦の7月15日に行われていたお盆も、改暦後には新暦の8月15日に行われるようになったのです。また、地域によってお盆時期が異なる理由として、一説によると、農業が盛んな地域は7月は農繁期で忙しいため、1ヶ月遅らせてお盆を行ったと言われています。
そして2024年のお盆は、新盆が7月13日(土)~16日(火)、旧盆が8月13日(火)~16日(金)です。ちなみに山の日が8月11日(日)で、12日は振替休日なので9連休になりますね。
またお盆が休みとなる理由は、江戸時代に行われていた「藪入り」という風習に起源があると言われています。
当時、住み込みで年季奉公をしていた人が多くいました。そして藪入りとは、その人たちがお正月とお盆に「お暇」を出されて実家に帰ることです。
もちろん現在のような土日の休みや、有給休暇といった概念はありません。
その中で、藪入りは奉公人が休息を取ることのできる貴重な機会でした。
同時に、奉公人だけでなく、嫁入り・婿入りをしていた人が実家に里帰りする期間でもありました。もともと藪入りには、物忌み(神事の前に飲食や言行を控え身を清めること)をして「先祖を供養するための期間」との意味合いもあります。
そしてこの習慣が、現代でもお盆の期間に休みを取り、帰省して家族が揃ったタイミングで供養をするようになったのです。
お盆とは?
お盆とは、日本の伝統的な行事で、仏教の教えに基づき「亡くなった先祖の霊を供養する」ための期間です。
先祖に対する感謝の気持ちを示し、同時に家族の絆を深めることも目的とされています。
また、お盆は家族や子孫の繁栄を祈る機会でもあります。
お盆の起源は、仏教の経典「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」に基づいていると言われています。
経典では、釈迦の弟子である「目連尊者(もくれんそんじゃ)」が、亡き母親が餓鬼道に落ちて苦しんでいるのを見つけました。
目連は母親を救いたいと願い、釈迦に助けを求めました。そして釈迦は多くの僧侶たちに供養を行うよう指示しました。
その供養の結果、目連の母親は救われ、以後この供養の行事が「盂蘭盆会」として行われるようになったそうです。
日本にお盆が伝わったのは7世紀頃とされています。
「日本書紀」に、推古天皇14年(606年)7月15日に「斎を設ける」と記載されているそうで、それが日本のお盆の始まりだと考えられています。
そしてお盆の行事は、平安時代に貴族の間で行われるようになり、鎌倉時代には武士階級や庶民にも広がり、地域や時代に応じて発展していきました。
お盆の準備はどのようにするの?
お盆の時期には、先祖の霊を迎え、供養するための「精霊棚(盆棚)」を設置します。
精霊棚は、一般的には仏壇の前に設置します。また先祖の霊は精霊棚の方に帰ってくると言われているため、お盆期間は仏壇の中にある位牌を取り出し、仏壇の扉は閉めておきます。
そして地域や家族の習慣によって異なりますが、精霊棚にお供えする代表的なものをご紹介します。
・位牌
先祖の名前が書かれている木札や紙札です。複数ある場合は、古いものが一番右、新しいものが一番左になるように並べます。
・盆提灯
先祖の霊が迷わず辿り着けるように飾ります。
・精霊馬・精霊牛
茄子や胡瓜で作った馬や牛の形の飾りです。胡瓜で馬、茄子で牛を作ります。
馬は早くこの世に来られるため、逆に牛はゆっくりあの世に帰ってもらうためだと言われています。
・仏具
仏壇と同じように、香炉、ろうそく立て、お線香、花瓶などが置かれます。
・生花
仏花としてお花を飾ります。しかし棘や弦のあるお花は避けた方が良いでしょう。
・お供え物
食べ物(ご飯やお団子など)や季節の果物を飾ります。
また先祖が好きだったお菓子やお酒などもお供えします。
・素麺
先祖の霊が帰ってくる際に乗る、馬の手綱に見立てているとも言われています。
・ほおずき
先祖の霊を迎え入れるための提灯に似ているため飾るそうです。
・水の子
蓮の葉の上に刻んだきゅうりやなすと洗い米を乗せたものです。先祖の霊を迎えるにあたって、全ての霊に食べ物が行き届くようにという思いが込められています。
・昆布
細く長い昆布を供えるのには、家が長く続くようにとの願いを込めているそうです。
先祖への感謝と供養の気持ちを表すために、心を込めて準備することが大切です。
お盆の過ごし方~海外リゾート散骨でお墓参りを旅行にしよう
お盆は、先祖の霊を迎えて供養するためにあります。
その期間、お墓参りをしたり行事に参加する人もいると思います。
しかし最近では、レジャー施設で遊んだりキャンプをしたりなど、お盆休みの過ごし方も多種多様です。
またお盆期間なのでお墓参りもしたいけれど、せっかくの長期休暇なら海外旅行にも行きたいと思う人もいるかもしれません。
しかし、お墓が日本にある場合では、国内旅行になってしまいますね。
でしたら「お墓を海外につくる」こともひとつの手段です。
弊社では、フィリピン、フィンランド、オーストラリアなどの「海外リゾート地」で散骨を行っています。
・フィリピン散骨:【https://sea-forest-ceremony.com/philippines】
・フィンランド散骨:【https://sea-forest-ceremony.com/finland】
・オーストラリア散骨:【https://sea-forest-ceremony.com/australia】
そして海外リゾート地で散骨することによって「その場所」がお墓になるのです。
お墓参りと兼ねて、海外旅行をすることができます。
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関連記事:【フィリピン・セブ島での散骨とお墓参り~故人を弔い旅行も楽しもう~】
お盆に家族全員でその場所を訪れることは、素敵な思い出となり、家族の絆が深まることでしょう。
また海外での新しい発見や経験が、日常生活に新たな刺激をもたらしたり、リゾート地の美しい自然や景観の中で過ごすことで、心身ともに癒されリフレッシュでき、ストレスを解消することもできます。
それは、日本国内とはまた違った供養となります。
先祖の供養を行いながら、海外リゾート地での観光を楽しむことは、新たな供養のかたちを体験したり、先祖の霊に対して特別な感謝の気持ちを伝えることにも繋がることでしょう。