自分で散骨を行う際の手続きと注意するポイント

執筆者:Tomo

自分で散骨を行う際の手続きと注意するポイント

目次

故人の自然回帰を自らの手で

「自分が死んだら、遺骨は海に撒いてほしい」

近年、散骨という葬法は認知度と共に、需要も高まっています。

散骨をしてもらいたいと口には出さないけれど、思ってる人も多いかと思います。

現在では散骨・散骨代行業者も増え、それぞれの業者によって散骨セレモニーの行い方や散骨する場所が違い、自分の理想と合ったところを選べます。

しかし、大切な人と最後に触れ合う機会だからこそ、自ら故人を送り出したいと考える人もいるのではないでしょうか。

散骨は節度を守って行うなら問題はないとされていますが、条例で散骨を規制している地域があるため注意が必要です。そこで自分で散骨を行う際の方法や注意点を解説します。

自分で散骨を行う際の手順

・祭祀継承者に確認


祭祀継承者とは遺骨の所有権がある人のことです。祭祀継承者を含めた遺族や親族に相談をして、散骨の許可を得ることが重要です。遺骨は一度撒いてしまうと手元には戻ってきません。独断で散骨を行うと、人間関係のトラブルを招く可能性があります。

・遺骨を粉にする


散骨する場合、遺骨は概ね2mm以下程度の粉状に加工しなければいけません。このことを粉骨(ふんこつ)と言います。ハンマーやすり鉢などで、自分で粉骨することも可能です。ただ、遺骨を2mm以下まで粉状にするのには20時間以上と言われているほどで、相当時間がかかります。なので自分でやられる人はほとんどいません。粉骨業者に依頼すると、機械を使って1時間程で粉状にしてくれます。

また粉骨後の遺灰は湿気を吸い込みやすく、カビが生えてしまう恐れもあります。そのようなことにならない為に、そのまま散骨できる水溶性の紙袋に入れてからチャック付きの密封袋に入れ、湿気が少ないところで保管するのがいいでしょう。

またお墓に埋葬してあった遺骨は水分を多く含んでいるため、しっかりと乾燥してから粉骨しましょう。

関連記事:【散骨の手続きや粉骨について~流れやポイント~

・散骨が可能な場所を確認


散骨できる場所とできない場所があります。事前に、散骨が可能な場所かを確認するようにしましょう。自治体が条例によって散骨を禁止しているところもあるので、各自治体への事前確認は大事です。

遠望の島

散骨場所を選ぶ際の注意点

条例で散骨が禁止されている場合は散骨できないので注意しましょう。

また【墓地、埋葬等に関する法律】では規定されてはいませんが、

・水源地付近や生活用水として利用される河川、湖、沼など
・漁場、養殖場、防波堤など
・公園や住宅地
・観光地や観光ルート

といった場所では散骨しないように国の指導としてあります。

また散骨を選ぶ場所として比較的多い、海、山、海外で散骨する際の主な注意点や対処方法を解説します。

・海洋散骨


基本的に海での散骨は制限されてません。

関連記事:【【散骨とは?】自然に還るための新しい供養の形と法律の関係

しかし自治体によっては、散骨に関する条例があります。

静岡県熱海市では【熱海市海洋散骨事業ガイドライン】が制定されています。罰則はありませんが、実質的に散骨を制限する内容になっています。

関連記事:【散骨できない場所~条例規制やマナー~

主にこのような条例は散骨業者に対してですが、個人で行う際も気をつけた方が良いと思います。

そしてマナーにも注意が必要です。人目につく海水浴場や、漁業権を侵害する恐れのある養殖場付近は、周りの人の迷惑になるので散骨を行わないのがマナーです。

一般的に自分で海洋散骨をする場合は、小型のクルーズ船をチャーターして行うことが多いです。

・山間散骨


山は必ず所有者がいて、国や自治体、他人の所有地に無許可での散骨はできません。

また散骨の承諾を得ることも簡単ではありません。そのため個人での散骨は難しいかと思われます。

富士山に散骨したいという相談もありますが、七合目から下は国と山梨県有林、八合目から上は富士山本宮浅間大社の私有地になるので不可能です。

しかしあまり大きな声では言えませんが、私の考えとしては、個人が少しの遺灰を撒く程度であれば、マナーの範囲内で問題ないと思います。

マナーの範囲内の判断は自身のモラル次第でもあります。

実際に登山家の中では、遺灰を山頂で撒く弔い登山も多いと聞きます。山に散骨してほしいという、自分の最期の場所を強く希望している人のために許容することは、悪いことではないと思います。

しかしこれはあくまで個人で散骨を行う際の場合です。

私たち散骨代行業者としては、ルールやマナーを遵守しない散骨の依頼を受けることはできません。ルールやマナーに反するような散骨を行い、周囲の人とのトラブルに発展する可能性もあります。お客様の安全のために、節度のある散骨を行っております。

・海外散骨


海外でも散骨が可能な国はあります。しかし、その国の法律や文化、宗教観などをしっかり調べ、また宿泊先や航空券の手配をする必要もあります。個人で行うこともできますが、負担が大きいと思われます。

個人的に海外で散骨をしたいけど不安があるという人は、弊社のような海外散骨業者に相談してみましょう。また海外散骨の代行業者に委託するのも手段かと思います。

弊社ではフィリピンやフィンランド、オーストラリアといった海外リゾート地で散骨を行っています。

詳しくは以下のプランをご覧ください。

・フィリピン散骨:【https://sea-forest-ceremony.com/philippines

・フィンランド散骨:【https://sea-forest-ceremony.com/finland

・オーストラリア散骨:【https://sea-forest-ceremony.com/australia

夕焼けと城

節度を持って散骨を

アメリカのディズニーランドは隠れた散骨スポットと言われていて、無許可で故人の遺灰を撒いたり、遺骨を埋葬する人が多いそうです。

関連記事:【ディズニーランドでの散骨の実態

さすがにこれは問題になってますが、そのような問題やトラブルにならないように周囲への配慮を忘れずルールを守れば、散骨を自分で行うことは可能です。

しかし、散骨の経験のない方が初めて行うには難しく感じることが多いと思います。そのようなことを感じたり、不安や分からないことがある場合は、散骨業者へ相談してみましょう。

自分の手で故人を自然へ還したいと想う方への理想の供養方法や、自分では思いつかなかった素敵なお見送り方法が、また新たに見つかるかもしれません。

まとめまとめ

1.大切な人の最期は自らの手で散骨して送り出したいと考える人もいる

2.自分で散骨を行う際は祭祀継承者に確認し、粉骨、散骨場所の確認をすることが大切

3.地域の条例や決まりなどによって散骨できる場所とできない場所がある

4.困ったことがあったら散骨業者に相談するのも手段のひとつ

タグ

おすすめ記事

お問い合わせ

Contact

各種お問い合わせは「お問い合わせ・お申込みフォーム」よりお受付をしております。 どのような些細なことでも、お気兼ねなくお問い合わせくださいませ。

お問い合わせ・お申込み

お問い合わせお問い合わせ・お申込みフォームへ

Contact