お墓参りの意味
皆さん「お墓参り」はしていますか?「最近は行ってない」「正直めんどくさい」という人も多いのではないでしょうか。
お墓とは、故人や先祖の供養を行うための場所のことです。
そしてお墓参りには
・故人を偲んで冥福を祈る
・感謝の気持ちを伝える
・故人との心の繋がりを感じる
・心の拠り所
などの意味があります。
またお墓参りをすることで、故人との思い出を振り返ったり、故人の人生に思いを馳せることもあるでしょう。
そして自分もいつかは死ぬんだなといった、自分の死を意識することにも繋がります。
仏教では「無常を観ずるは菩提心のはじめなり」と説かれているように、死を見つめることは本当の幸せへ向かうの第一歩だと教えられています。
現代では自分の人生を振り返る時間はなかなか無いように思えます。しかしお墓参りをすることで「生きる意味」を考える機会にもなるかもしれません。
お墓参りの時期
お墓参りにはいつ行けばいいのでしょうか?結論的には、お墓参りに絶対的な決まりはなく、いつ行っても問題ありません。また人生の節目や自分の気が向いた時にお墓参りをすることで、故人や先祖に日々の報告をすることができます。
しかし、一般的に適していると言われる時期がありますので、以下にご紹介します。
・故人の命日
故人が亡くなった命日は、お墓参りをする機会に最適と言われています。
また亡くなった年月日である「祥月命日」に年1回行く場合と、亡くなった日である「月命日」に月1回行く場合がありますが、現代では祥月命日のお墓参りが一般的です。
・お盆
お盆は、故人や先祖を供養する夏の風習です。日本各地には、昔から夏時期は祖霊を祀る習慣があったと言われています。釈迦の弟子である「目連尊者」が亡き母を救う話に由来しているそうです。
またお盆は一年で最もお墓参りが行われる時期です。一般的なお盆の期間として、旧盆である8月13日から8月16日までの4日間が全国に浸透しています。一般企業の「お盆休み」もこの旧盆を取り入れていることが多いでしょう。しかし5月や7月がお盆という地域もあります。東京では企業勤めの人も多く、比較的柔軟に対応するために7月15日に移行したとされています。
・年末やお正月
年末には、故人や先祖に1年間の報告や感謝を伝えるために、お墓参りをする人が多くいます。お正月には新たな1年の始まりとして、また新年を気持ち良く迎えるためにもお墓参りに行く人もいます。お正月に家族揃ってお墓参りをし、1年の無事を祈ることを習慣にしている家庭もあります。
・お彼岸
お彼岸には「春のお彼岸」と「秋のお彼岸」があります。
春のお彼岸は「春分の日」の前後3日を合わせた1週間のことで、秋のお彼岸は「秋分の日」の前後3日を合わせた1週間のことです。
春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り真西に沈んでいくことから、迷いから解放された悟りの境地である彼岸に通じやすい日であると考えられています。彼岸は、あの世とこの世が最も近くなるとされています。
お彼岸のお墓参りは「故人や先祖に会いに行く」といった感覚に近いと言えるでしょう。
関連記事:【お彼岸のお墓参り~春分の日~】
また「仏滅や友引はお墓参りしてはいけない」と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
仏教では「如来の法の中に良日吉辰をえらぶことなし」と説かれています。
「良日吉辰」とは、日の善し悪しのことで、仏教では「この日は良い日」「この日はダメな日」ということはないのです。そのためお墓参りには仏滅も友引も気にしなくて大丈夫です。
お墓参りで合掌するのはなぜ?
お墓参りの際、自然と手を合わせてしまうものです。この行為のことを「合掌」と言います。右手の仏、左手の凡夫(自分)を一つに合わせることで、仏と自分が一体化した清らかな心を表現しているそうです。
合掌は、仏教独自の風習ではなく、インド人の習慣に由来すると言われています。昔からインドでは「右手は清浄」「左手は不浄」の象徴と考えられてきました。この清浄と不浄の象徴を合わせることで、正と負の融合、即ち聖なるものと人間の融合であり、合わせることで自分本来の姿が現れると信じられてきました。
こうしてインドで生まれた合掌は、仏教の普及によって中国や朝鮮半島へと伝わりました。その後、日本に伝わった当初は、僧侶同士の挨拶だったり仏事だけで使われていましたが、仏教が民間にも広まり、お墓参りの作法として定着したそうです。
そして合掌にはいくつか種類があります。
私たちが普段意識せずに行っている、両手を合わせて指先を伸ばす方法は「堅実心合掌」と言い、殆どの宗派で受け入れられています。
また天台宗や真言宗では指をずらして互い違いにした「金剛合掌」、密教系のお寺では掌を付けずに指先だけを付ける「虚心合掌」もあります。他にもいくつかあり、合掌の種類だけで12種類もあると言われています。
しかし真摯な気持ちがあれば、合掌のかたちにこだわる必要はありません。故人や先祖に対する想いが何よりも大切でしょう。
海外リゾート散骨におけるお墓参り~遠方のお墓参りを楽しむ
「お墓が遠方にあるので、毎回お墓参りに一苦労しています」という話を聞いたことがあります。しかし、思わずお墓参りをしたくなるお墓ではどうでしょう。
「バラの咲き誇るイングリッシュガーデン」「満開の桜の木の樹木葬」「有名シェフが監修したレストランのある納骨堂」「何度も訪れたくなる綺麗で美しい海」。
本来は故人の冥福を祈るためのお墓参りですが、このようなお墓でしたら例え遠方にあったとしても「お墓参りが苦労」とは感じにくいのではないでしょうか。
また遠方でのお墓参りを「旅行」として楽しいものにすることも可能です。
「お墓の近くに泊まってゆっくりする」「行き帰りの道中で観光地に立ち寄る」などして、遠方へのお墓参りはいくらでもポジティブなものにできます。更にお盆やお正月が待ち遠しくなったり、忙しい私たちの心に休息と安心感を与えてくれることでしょう。
弊社は、海外のリゾート地で散骨を行っています。晴れて風のない穏やかな海での散骨、その後にお墓参りとして見られる綺麗な景色には感銘を受けます。
「今は亡き大切なあの人に何度でも会いに行きたくなる」「お墓参りの度に素敵な思い出が増えていく」。それが海外リゾート散骨の最大の魅力です。
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お墓が遠くにあるからこそ、お墓参りの価値も高まるのだと思います。そして今まで何となく通例的に行っていたお墓参りも、心持ちが変わってくるのではないでしょうか。