自然葬の広がりと海外散骨という選択肢
近年、日本でも「海洋散骨」や「樹木葬」といった自然葬を選ぶ人が増えています。少子高齢化や核家族化の影響で、お墓を守る人がいなくなったり、維持の負担を減らしたいと考える家庭が多くなっているためです。また、「亡くなったら自然に還りたい」「好きだった場所に眠りたい」といった想いを大切にする考え方も広がっています。
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こうした流れの中で、「海外散骨」にも注目が集まっています。国内でも散骨を選ぶ人は増えていますが、海外では透き通った海や雄大な自然の中で見送ることができます。生前に何度も訪れた海や、思い出の場所に還すことで、「その人らしいお別れ」ができると感じる人も少なくありません。
ただし、海外での散骨には、現地の法律やルール、必要な手続き、当日の段取りなど、不安や疑問がつきものです。そのため、経験豊富な業者へ依頼する人も増えています。
弊社「海と森のセレモニー」では、フィリピンやフィンランド、オーストラリアなどでの散骨を対象に、準備から当日までを丁寧にサポートしています。これまでにご利用いただいたお客様からは、不安を抱えながらも「お願いしてよかった」と感じた声が数多く届いています。
フィンランド・フィリピン・オーストラリアでの海外リゾート散骨の事例と寄せられたお声
海と森のセレモニーで海外リゾート散骨をされたご家族から寄せられたお声をご紹介します。それぞれの背景や想い、当日の様子から、海外リゾート散骨がどのような時間になるのかを感じていただければと思います。
以下は「海と森のセレモニー」をご利用いただいたご家族からお寄せいただいた感想で、掲載については事前にご了承をいただいています。
1. フィンランドの静かな森で父を見送る
父は昔から、フィンランドの森や湖の写真を見るのが好きでした。病気が分かったとき、「最期は森の中で静かに過ごしたい」と口にしたことがあります。場所を探しているときに、フィンランドのシポーンコルピ国立公園での森林散骨を知り、ここならと思いました。
当日は現地スタッフの方が森まで案内してくださり、鳥の声と風の音だけが響く中で落ち着いて見送ることができました。父らしい最期になったと思います。
散骨を終えた後は、家族でフィンランドの街や湖を巡り、少しだけ観光も楽しみました。人も穏やかで、景色も美しく、「フィンランドっていいところだな」と感じました。静かな森での時間とあわせて、忘れられない旅になりました。これからは命日ごとにフィンランドを訪れ、父の眠る森を歩きたいと思っています。
2. 思い出のフィリピン・マニラ湾での散骨
将来お墓を守っていくのは難しいと感じて、夫の十三回忌をきっかけに墓じまいと散骨を決めました。墓じまいの手続きも粉骨も、自分たちだけでは大変なので最初からお願いしました。
散骨の場所を考える中で、夫が生前よく仕事で訪れていたフィリピンを思い出し、その中でも穏やかな海が広がるマニラ湾を選びました。
当日は、現地スタッフと一緒に船で沖へ向かい、沖の穏やかな水面に向けて、夫の遺灰を静かに海へ。潮の香りや風のやわらかさまで鮮明に覚えています。手続きも現地での段取りもスムーズで、「思い出の地で、ちゃんと送り出せた」という安心感がありました。
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3. グレートバリアリーフの海へ兄を還す
「お墓はいらない、海に撒いてくれたらいいよ」
兄が生前に残したその言葉をきっかけに、家族で散骨について調べ始めました。兄の新婚旅行はオーストラリア本土でしたが、今回はグレートバリアリーフでの散骨を依頼することにしました。法律やルールが整っている点も、依頼を決めた理由のひとつです。
ただ、費用や日程の都合で現地へ行くのは難しかったため、代理散骨をお願いしました。やり取りはLINEで進み、疑問にもすぐ答えてもらえました。
後日届いた写真や動画には、波に乗って遺灰が少しずつ広がっていく様子が写っていて、家族全員でその場にいるような気持ちになれました。映像を見ながら、「来年はグレートバリアリーフを訪れよう」と家族で話しました。
4. 母の希望を叶えたフィリピン・セブ(マクタン島)での散骨
母は生前、家族旅行で訪れたセブ(マクタン島)の海をとても気に入っていました。「あの海に還れたらいいな」と笑顔で話していたのを、今でもはっきり覚えています。その言葉を思い出し、家族で相談してセブでの散骨を決めました。
海外ということもあり、最初は手続きや現地の流れが分からず不安でしたが、事前のやり取りはとても丁寧で、必要な準備や当日の段取りまで一つひとつ説明してもらえたので、心配は徐々に薄れていきました。
代理散骨をお願いしていたので、当日は立ち会うことはできませんでしたが、散骨の様子を収めた動画や写真がすぐに送られてきました。青く澄んだ海と空の下、母が静かに還っていく様子を見て、「これで母の希望を叶えられた」と胸がいっぱいになりました。画面越しでも、しっかり見送れたという実感があり、今ではセブの海が家族にとって特別な場所になっています。
これからも毎年この海を訪れ、母と過ごした思い出を波の音と一緒に感じたいと思っています。

海外リゾート散骨を安心して叶えるために
お寄せいただいたお声から感じるのは、海外リゾート散骨が、故人の希望を叶えるだけでなく、残された遺族にとっても大切な時間になっているということです。海外リゾートでの散骨は、日本では見られない景色の中で行えるのも魅力です。海や森、その土地ならではの美しい景色に触れながら、故人を思い出すひとときになります。
ただ、実際に現地まで行こうとすると、国ごとのルールや申請、海域や場所の確認、当日の安全管理など、準備だけでも大きな負担になります。費用や日程の都合で渡航が難しい場合も少なくありません。
海と森のセレモニーでは、現地まで行くのが難しい方のために、代理での散骨を基本として行っています。散骨を行う国や地域の事情を把握したスタッフが、必要な手続きや安全面に配慮しながら、その方らしい場所での散骨を実現します。。各国の信頼できるスタッフと連携し、必要な手続きや安全面はもちろん、プライバシーにも配慮しながら、その方らしい場所での散骨を実現します。
当日の様子は写真や動画に残し、後日ご家族にお届けします。波や風の音まで伝わってくるような記録は、「立ち会えなかったけれど、ちゃんと送れた」という安心につながります。
また、ご希望があれば現地での立ち会いも可能です。旅行を兼ねて訪れたり、その場で直接お別れをしたりと、ご遺族の想いに合わせた形で散骨を行っています。
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故人らしい旅立ちを残す、海外リゾート散骨という選択
今回ご紹介したご家族は、国も方法も、そして散骨を選んだきっかけもそれぞれ異なっていました。生前の言葉をきっかけにした人もいれば、節目の年忌や思い出の旅行地から決めた人もいます。それでも共通していたのは、「故人らしい旅立ちにしたい」という強い想いでした。
海外リゾート散骨は、日本では出会えない景色の中で見送れるだけでなく、その場所自体が新しい「心の拠り所」になります。散骨の日に感じた鳥の声や潮の香り、肌に触れたやわらかな風は、それぞれの家族の記憶に残り、後になってその場所を訪れたときに自然と思い出がよみがえります。旅立ちの瞬間は一度きりですが、その場所があれば、何年経っても故人とつながれる時間を持つことができます。
大切な人を送り出す形は人それぞれです。もしその場所が、美しいだけでなく「また訪れたい」と思えるところであれば、その旅立ちはこれからも家族の心に寄り添い続けることでしょう。
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