終活の最新サービスに出会えるエンディング産業展(ENDEX Japan)
近年、残りの人生をどう過ごし、どう締めくくるかを考える「終活」への関心が高まっています。お墓や葬儀の選び方はもちろん、相続や遺言、デジタル遺品の整理、さらには生前の暮らしを豊かにするサービスまで、その内容はますます幅広くなっています。
こうしたなかで注目を集めているのが、「エンディング産業展(ENDEX Japan)」です。葬儀、供養、相続、墓じまいなど、人生の最終章に関わるさまざまな企業や団体が集まる、日本最大級の終活展示会で、2025年9月10日(水)・11日(木)に東京・有明GYM-EXでの開催が予定されています。
展示会では、葬儀や供養、相続、デジタル終活など、人生の終わりにまつわるさまざまなサービスが紹介される予定です。最近では、樹木葬や海洋散骨といった自然葬のほか、AIを活用した遺言サポートや、終活系YouTuberによる情報発信などの、いま注目されている様々な取り組みも紹介されます。
終活には今どんなサービスがあり、これからどう変わっていくのかを知るきっかけとなるイベントです。
エンディング産業展(ENDEX Japan)の出展内容
エンディング産業展(ENDEX Japan)は、終活や葬儀、供養、墓地、遺品整理、ペット供養など、「人生の終わり」に関わるあらゆる分野が集まる専門展示会です。
TSO International株式会社が主催する展示会は、毎年大規模な会場で開催されており、出展社は300社以上、来場者が1万人を超える年もあるイベントです。
出展内容の一例として、
・葬儀、火葬、霊柩車、葬送演出などの関連企業
・墓石・樹木葬・納骨堂など、お墓に関する企業
・散骨の専門業者
・生前整理・遺品整理の専門業者
・終活アドバイザーやエンディングノートの提供企業
そのほかにも、
・ペット葬やペット霊園に関するサービス
・遺骨のパウダー加工やカプセル化、手元供養商品など
・ITやオンラインを活用した新しい供養サービス
などがあります。
展示会というと少しかたく感じるかもしれませんが、エンディング産業展(ENDEX Japan)では実演や体験ブースが多く、気になるサービスや商品を実際に見たり触れたりしながら知ることができます。
また、会場では、専門家によるセミナーやトークも行われていて、以下のようなテーマが取り上げられています。
・お墓の継承問題とその最新動向
・デジタル遺品やネット上での終活の進め方
・葬儀業界のDXと今後の変化
・高齢者向けの終活サービス設計
こうした最新情報を求めて、業界関係者だけでなく、終活に関心のある一般の方々の来場も年々増えています。
変わりゆく終活の背景~墓じまいからオンライン供養まで
エンディング産業展(ENDEX Japan)の開催背景には、終活をめぐる社会の変化があります。少子高齢化や非婚化、核家族化が進むなかで、供養のかたちや終活への考え方も変わってきています。
1.増える「墓じまい」と、お墓を持たないという選択
ここ数年、墓じまい」を選ぶ人が増えてきました。地方にあるお墓を管理するのが難しくなってきた、継承者がいない、維持管理費用の負担が大きい、お墓に対する考え方そのものが変わってきたことなどが、理由として挙げられます。
そうした中で、「永代供養」や「樹木葬」、「散骨」など、従来のお墓にこだわらない供養の選択肢が広がってきました。特に、樹木葬や海洋散骨のように、自然の中で見送る人が少しずつ増えています。
関連記事:【無縁墓になる前に墓じまいを考えてみませんか?】
関連記事:【墓じまいの費用と方法~墓じまい後の供養まで~】
関連記事:【有名人の墓じまい】
関連記事:【田村淳さん海洋散骨体験を語る~墓じまい後の供養~】
関連記事:【オンラインで完結できる墓じまい~内容とサービスの特徴~】
関連記事:【【散骨とは?】自然に還るための新しい供養の形と法律の関係】
関連記事:【海外リゾート散骨の魅力~フィリピン・フィンランド・オーストラリアでの散骨と供養~】
関連記事:【樹木葬~新しい葬送方法~】
2.デジタル終活とオンライン供養の広がり
コロナ禍をきっかけに、葬儀や供養のオンライン化が一気に進みました。今では、さまざまな形でデジタルを取り入れた終活が少しずつ広がっています。
たとえば、
・葬儀や法要のライブ配信による遠隔参加
・デジタル遺言やクラウド上での遺品整理
・写真や動画を使ったメモリアルづくりや、供養Vlogの発信
・メタバース内でのお墓参りや法要の実施
若い世代の中には、こうした新しい供養のかたちを抵抗なく受け入れている人も多く見られます。
関連記事:【供養Vlogとは?~InstagramやTikTokで広がる新しい供養のかたち~】
関連記事:【スマホで見守る代理散骨~海外リゾート地で最期を託す~】
3.ペットの終活市場が拡大している
家族の一員としての「ペット」の存在が大きくなり、それに伴って終活の対象として考えられるようになってきました。ペット専用の火葬サービスや、供養、メモリアルグッズの需要も年々増えています。エンディング産業展(ENDEX Japan)では、ペット供養に関する出展も目立ってきており、動物霊園の最新サービスや、ペットと一緒に入れるお墓の紹介も行われています。
関連記事:【大切なペットの散骨~お墓にとらわれない供養方法~】
4.外国人対応や国際的な供養の広がり
訪日外国人の増加や、日本に暮らす外国人の高齢化によって、異文化や宗教に対応した供養や葬儀への関心が高まっています。また、海外での散骨や、国をまたいだリモート追悼など、国際的な終活のニーズにも応えるサービスが登場しています。
関連記事:【外国人のための海外散骨サポート~母国で安らかに眠るための手続きと準備~】

終活を前向きに考えるきっかけになるエンディング産業展(ENDEX Japan)
エンディング産業展(ENDEX Japan)を見ていると、「終活」はもはや「人生の終わりの準備」というだけではなくなってきたと感じます。どう生きてどう終わるかを、自分の生き方全体を考えるきっかけにしている人が増えているようです。
かつては話題にしづらかった死や老いについて、今では当たり前のように語られるようになりました。「もしものとき」に備えるだけでなく、今この瞬間をどう生きたいかに目を向ける前向きな終活が、少しずつ広がってきています。
展示会に足を運べば、サービスや商品だけでなく、いろんな人の考え方にも出会えます。最新の情報を知ることはもちろん、自分にとって何が大切かをあらためて考えるきっかけにもなるかもしれません。
終活は、若い世代から高齢の方まで、誰にとっても関わりのあるテーマです。これからは、もっと自由に、もっと自分らしく、大切なことを選べるようになっていくでしょう。